秋の味覚-栗(20081016)

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秋の味覚-栗(20081016)

2009-02-03

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

今日は栗のお話です。
幼稚園の頃に栗拾いに行った思い出がありますね。
イガイガの中にぱっくり開いた口から、まんまるでツヤツヤの栗がのぞいてて、
とっても印象的な外見といい、栗ご飯のおいしさといい、
みんな大好き、ですよね。

栗はご存知の通り、ブナ科の栗の木の実です。
ですからナッツの一種ですね。
ナッツといえば、普通は脂質が多いものですが、栗はでんぷんが多く、
脂質は少ないんです。そして、食物繊維やミネラルが豊富です。
なんでも、でんぷんの粒子が非常に細かいので、上品な味わい、
なんだそうですよ!

日本では「ニホングリ」、中国では天津甘栗で有名な「チュウゴクグリ」、
マロングラッセの「ヨーロッパグリ」、そして「アメリカグリ」と、
大きく分けて4種類あるんだそうです。
日本では、縄文時代の遺跡でも出土しているぐらい昔から食用と
されてきました。平安時代には丹波地方で栽培されるようになり、
「丹波栗」は今でも有名ですね。

主成分はでんぷんですが、他にもさまざまな栄養素を含む、優秀な食材です。

ビタミンB群が豊富で、疲労回復や老化防止、代謝促進に役立ちます。
ビタミンCもあり、しかもでんぷんで覆われているので、熱による損失が
少ないため、さつまいものときにお話ししたように、加熱しても
ビタミンCを摂ることができます。
カリウムは高血圧予防や、動脈硬化の予防にいいです。
カルシウムも豊富です。

そして、不妊治療をされている方にとくにおすすめしたいのが、
“葉酸”です。貧血の方には大事な栄養素ですね。
そして、鉄分も含まれていますよ!

渋皮にはタンニンが含まれていますが、これは抗酸化作用があります。
また、ガン細胞の増殖を抑制する働きもあるそうですよ。
そして、最近では栗の鬼皮や渋皮に含まれるポリフェノールに、
血糖値を抑制する効果も認められました。
栗の渋皮煮、というお菓子がありますが、
自然の恵みや薬効を無駄なくいただく先人の知恵、ですね。

次に、漢方的に見てみましょう。
栗の性質は温性。体を温めてくれます。
生命力を補い、強壮作用があります。
脾、胃、そして腎に入ります。
ですから、不妊治療にはピッタリ、ですね!

補腎強筋といって、腎を補い、筋肉や関節を丈夫にする効能。
活血止血といって、血行をよくし、出血を止める効能。
養胃健脾といって、胃腸を丈夫にする効能。
といった働きがありますよ。

体質的には、胃腸が弱い方、血行が悪い方、冷え症の方に
よいでしょう。
反対に、普段から消化不良や便秘がちな方にはよくありません。
ですから、子どもさんの発育にはとてもいいのですが、
おいしくて食べ過ぎてしまいがちですので、毎日少しずつ、がよいでしょう。

口内炎がよくできる方は、毎日少し食べると予防になりますよ。
少し、というのは1日10個まで、ですね。
よく噛んで食べてください。

おいしい栗のいただき方代表は「栗ごはん」。
もち米を入れるとさらに美味しいです!
後はお菓子類が多いでしょうか。
渋皮煮、甘露煮、栗きんとん、マロンペーストにしてモンブラン、パウンドケーキ、
などなど、栗好きにはたまりませんね。
ただし! 甘いものには要注意です。お砂糖控えめでよろしく。
できれば、ゆで栗でほくほくした自然な甘さを楽しんでくださいね。
市販の甘栗も、手軽に食べれる自然のおやつです。

冬の前に腎を養う栗を食べる。
これが自然にかなった食養生です。
皮むきが少々めんどうくさいのですが、2,3時間熱湯につけておくと
意外と簡単に皮をむくことができます。
ぜひ生の栗を味わってくださいね。

さて、次回は秋の果物の代表、柿です。
どうぞお楽しみに。

それでは、また次号でお会いしましょう!



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