夏の味覚-しそ(20090630)

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夏の味覚-しそ(20090630)

2009-07-05

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
梅雨本番がやってきました。
憂鬱な気分で過ごしておられませんか?
気分爽快になる工夫、していきたいですね!

今日は私も大好きな薬味、大葉です。青シソの葉ですね。
そうめんならネギがなくてもこれがないと! というほどお気に入りです。
香りがいい野菜で、和風ハーブと言ってもいいかもしれません。

漢字で「紫蘇」、と書きますが、このネーミングにはストーリーがあります。
大昔の中国で超有名なお医者さんがいたんですが、
あるとき食中毒で死に掛けていた病人にある薬草を煎じて飲ませ、
たちまち治してしまった、というのです。
それが、「紫」色の「蘇る」薬だったので、その薬草を「紫蘇」というようになったそうです。

シソには青シソと赤シソがあります。
他にも種類はあるんですが、食用はその2つになります。
原産は中国、あるいはヒマラヤあたりと言われていまして、
日本には10世紀頃に中国から入ってきています。
葉だけでなく実も食べることができます。
プチブチして、噛むと独特の爽やかな風味があって美味しいですよね。

青シソの旬は初夏から盛夏、赤シソは6?7月です。
青シソは年中スーパーで売っていますけれども。

酒飲みの方には紫蘇の焼酎があるのをご存知だったりするかもしれませんね。

赤シソの葉は漢方薬の生薬にもなります。
紫蘇葉(しそよう)といって、気の滞りを改善したり、精神安定にいいのです。
実は蘇子(そし)といって、咳や喘息に効果がありますよ。

栄養成分ですが、これも赤か青かでだいぶ違います。
青シソはベータカロチンが多く、含量としては野菜の中でもトップクラスです。
ベータカロチンは、以前にも説明しましたが、体内でビタミんAに変わり、
視覚や聴覚、粘膜、皮膚を保護し、抵抗力を強化します。
また、抗酸化作用があり、癌予防や老化防止に効果があります。
鉄分も多いですから、貧血予防にいいですね。
シソ独特の香りのモトになtるのがペリルアルデヒドという成分ですが、
これは強い抗菌作用や防腐効果があり、食中毒を予防します。
刺身のツマになっているのも意味があるんですね。
とっても栄養価が高い野菜なので、残さずいただきましょう。
あと、アルファリノレン酸という成分は体内でEPAに変わり、免疫系統に働きます。
アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギーに効果が期待できます。
ただし、摂り過ぎはだめですよ!

赤シソの色のモトはアントシアニン系の色素です。
こちらは栄養というより薬効があります。
たくさん食べることはできませんので、シソ・ジュースにしたり、
リキュールに漬けてシソ酒にするといいですね。
梅干の赤みも、赤シソの色です。
その塩漬けの葉を乾燥して粉末にしたのが「ゆかり」ですが、
これはふりかけやおにぎりに混ぜるととっても美味しいですし、食欲がわきますね。

それでは東洋医学的に見ていきましょう。
性質は温性、昇、散性があります。
臓腑では肺と脾に入ります。
五味でいうと辛味になります。

効能は、発表散寒、つまり発汗作用があり、寒(ひ)えから来る風邪に効果があります。
行気和胃、気のめぐりをよくし、胃の働きを改善します。
そして、カニや魚の毒素を解毒します。

では、体質的にはどうでしょうか。
一番向いているのは冷え症の方!!
これはいいですねぇ。
夏でもクーラーで身体を冷やしてしまうことがよくあります。
ぜひ、シソを上手に取り入れてくださいね。
他はわりとどんな方でも安心して摂っていただいていいのですが、
若干控えたほうがいいというのは、身体に熱がこもっていて、
高血圧だったり、”陰虚”体質の方ですね。
身体を温める性質ですし、発汗作用があるので、
より病症が強く出てしまいますから注意が必要です。

さて、旬の赤シソを使っておいしいシソジュースをつくりませんか。
材料は赤シソの葉200グラムに対して、黒糖やハチミツなどお好みで、
クエン酸小さじ2?3、ない方は酢1?2カップ、以上です。
あ、水も1リットルくらいでしょうか。

水から火にかけ、沸騰したらしばらく弱火で煮ていくと真っ黒な煮汁が出ます。
葉っぱを濾して、煮汁をまた火にかけ、アクを採ります。
出なくなったら砂糖や酢を入れて終わりです。
味を見て甘味や酸味を足してみてくださいね。
キレイな赤紫色になりましたか?
保存は清潔なビンで。
飲むときは水などで薄めて飲んでくださいね。

さて次回は、夏といえばスイカ!
夏こそスイカ、です。
どうぞお楽しみに!

また次回お会いしましょう。



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