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2人目不妊の原因 -腎臓のチカラ-

2013-03-14 [記事URL]

皆さん、こんにちは!
2人目不妊治療担当の足立繁久です。

今回も2人目不妊にまつわる東洋医学の濃い~お話を紹介しますね。

さて、東洋医学における不妊治療で、よく言われているのは
『”腎臓の力”が妊娠力に深く関与する』ということ。

 ※ここでいう”腎臓”とはもちろん東洋医学における腎臓です。
  東洋医学と西洋医学では、同じ言葉でも少し異なる意味を持つことがあります。

私もこのブログでも今まで
【腎のチカラ=妊娠力】をテーマした情報をブログやメルマガで何度も紹介してきました。

改めて妊娠力に関わる腎臓の情報をまとめてみますと・・・
腎臓には3つの特長があります。

 ⇒先天の元気を貯蔵するのが腎臓である
 ⇒先天の元気とは、その人の生命力そのものである
 ⇒生命力は、生殖能力と直結する

つまり、東洋医学的な方法で腎臓のコンディションを調えることは
妊娠力のコンディションアップにもつながる…と、こういうわけなのです。

反対にみると・・・
東洋医学の内臓(五臓六腑)を意識した鍼灸治療は
妊娠力をUPさせる治療になり得るということです。

しかし・・・

この妊娠力ともいえる腎臓のチカラを消耗させてしまう要因がいくつかあります。

とくに2人目不妊と関係のある妊娠力消耗ポイントをいくつか挙げていきましょう。
1 加齢
2 妊娠・出産
3 睡眠不足

1 加齢

私たちは、日々生命力を使いながら生きています。
歳を重ねると言うことは、生命力を消耗して生きているのです。

このことは、生命力の貯蔵を担当する腎臓のチカラも消費されている…と見ることができるのです。

2人目不妊の原因にも挙げられる”加齢”。

この加齢に対して腎臓のコンディションを調えることは、

加齢によって、日々すり減らされていく生命力の消耗を最小限に抑えることが出来るのです。
※言い換えると、生命力を年相応に適正に消費させていく…ということです。

身体・生命力にとって大きく左右する効果があるのです。

今でいうアンチエイジングに近いですね。

2 妊娠・出産

妊娠・出産は女性の生命力を大幅に消費させるできごとです。

十月十日・~40週の長きにわたる妊娠期間は、
一時的に女性の腎気を大幅に消費します。

一時的なものとはいえ、腎気の大幅ダウンをケアしないままに
さらに無理を重ねたりすることで、腎氣の消耗は深刻なものとなります。

3 睡眠不足

日々、生命力(腎臓のチカラ)を消費して生きている…それが私たちの宿命なのですが
では、いつ、腎臓のチカラを補給するのでしょうか?

それは夜です。

しかも、夜の23~2時の間が最も重要な時間帯。

この時に熟睡できているか?
これによって腎臓のリフレッシュ度は変わってきます。

反対にみると・・・
23時~2時に、起きてたりすると、
腎臓のチカラがリフレッシュされないどころか
腎=妊娠力を2倍消耗してしまう結果となります。

夜更かしは、腎のチカラの低下を早めてしまうのです。

この点、2人目不妊に悩む女性は
妊娠・出産で大幅に腎気を消耗し、
昼夜間断なく続いた授乳生活で、腎氣の回復をする暇がなく…

このスタートの時点で、腎のチカラにおいて、不利な点があります。

さらに、お子さん中心の生活リズムによって
睡眠のリズムを調え直すことが難しい…ということも現実的にあります。

ですが、この睡眠に関しては、1の加齢や2の妊娠・出産と違ってイイところがあります。

それは・・・今からでも改善可能!な点です。

加齢は止められないこと。
妊娠・出産は過去に起こった変えられないこと。

ですが、睡眠サイクルの再調整は今日からでも工夫できることです。

23時の時点で熟睡!・・・は難しくても
たとえば『少しでも早寝、10分でも早く就寝する。』といったことは実行可能だとおもうのですね。

コツコツと睡眠の貯金をしておくことに損はないと思いますよ(^^)

そして、もうひとつの問題
セックスレスについて

2人目不妊の原因に必ず挙げられるのが、セックスレス。

東洋医学的な立場でみてみますと・・・

セックスを過度に行うことでも腎氣を使いすぎることになりますが
あまり少なすぎても妊娠率にとってよろしくありません。

適度にセックスを行うことは、
腎氣を燃やす(活性化させる)ことにつながると考えます。

ホルモンの分泌にも影響すると言われますね。

そういった意味では、排卵日の前後だけに指定することなく
適度に(?)セックスを行っておくことも(変な表現ですが…)

腎氣(=妊娠力)を活性化させることになりますよ。

◆関連情報
 2人目不妊の原因体質 -東洋医学からみた9つの原因とは?-


【2人目不妊と感染症のはなし(20130110)】

2013-01-10 [記事URL]

こんにちは!
2人目不妊治療担当の足立繁久です!

2013年初のメルマガ配信です。
今年も良い年になるとイイですね♪

さて今日のメルマガでは2人目不妊の原因の中でも
“感染症に関する知識”を紹介しますね。

2人目不妊の要因の中にしばしば”感染症”が挙げられます。

不妊に関わる生殖器系感染症では”クラミジア感染の情報”をしばしば目にします。

しかし、クラミジア感染による不妊への影響は、
2人目不妊(続発性不妊症)に限った不妊要因ではありません。

2人目不妊に関係する生殖器系感染には次のようなものがあります。

■2人目不妊(続発性不妊)特有の感染症

出産時に起こる”産道の細菌感染”です。

これは産褥熱(さんじょくねつ)と呼ばれる病気です。

主要な症状は《下腹部痛・悪寒・発熱(産後24~72時間以内に発症)》

他にも頭痛・倦怠感・食欲低下などの症状が見られます。

産褥熱の原因には、2つのパターンがあります。

1、外部的要因
例えば、病原菌への接触、非衛生的なお産の環境などが挙げられます。

2、内部的要因
分娩によって体力の消耗・免疫力の低下が起こります。
この免疫力の低下により、膣などの性器内常在細菌が上行性に感染していくケースや他の病変部から細菌が広がるケースがあります。

衛生的に完備されていなかった昔は、
産婦さんの死亡率が高い疾患として問題視されていました。

お産によって女性は相当に消耗してしまうため
気力・体力・免疫力が極端に低下してしまうのですね。

しかし、ご安心をください。
現代医学の発達によって治療法・対処法が確立されています。

抗生物質の投与によって治療できます。

また、出産の環境も衛生的になり、感染する確率も格段に低くなり
今では産褥熱にかかることも少なくなってきました。

■生殖器系感染によって不妊のリスクが高くなる理由

さて、2人目不妊において一番気になる点は『感染症と不妊症との関係』です。

生殖器の感染によって、子宮内部まで炎症が進むと次のような影響を受けます。

・子宮内膜のダメージ

・子宮周囲器官(卵管・卵管采・卵巣)周辺の癒着

・さらには骨盤内(腹腔)にまで炎症が波及することもある。

これらを総称して骨盤内炎症性疾患とも呼びます。

さらに詳細に調べていきますと・・・
不妊に強く影響を持つ変化(病態)は以下の変化によって不妊のリスクが高まると言われています。

卵巣周囲の癒着・・・排卵された卵子が卵管へ取り込まれにくくなる

卵管周囲の癒着・・・卵管の運動性が低下し、卵子を子宮へと運ぶ機能が低下する

卵管閉塞 ・・・・ 卵管そのものの癒着によって卵管が塞がってしまう

卵管采の傷害 ・・・排卵された卵子を取り込むピックアップ障害が起こりやすくなる

■東洋医学でカバーするには!?

さて、このようなに情報に触れていくと

『産後の感染症にかかってしまったら、
 これらの変化はもう治せないのでは…?(><)』

このような不安を感じてしまいますね。

しかし、上に挙げた、卵管の運動性・ピックアップ(キャッチアップ)機能…などは
東洋医学的にみていくと、子宮周辺組織の流れの渋滞を解消することでを改善できる問題でもあるのです。

これを東洋医学の言葉では【気滞(きたい)】と言います。

気の流れが悪くなり、気の渋滞が特定の部位に起こることで
その部位の機能が極度に低下してしまうのです。

しかし、渋滞(=気滞)さえ解消すれば、機能は回復させることができます。

特に数値には表れにくい異常などはこの気滞が強く影響しているケースが多いですね。

なかなか画像や数値に現われにくい”卵管や卵管采の運動面・機能面”の改善に、
東洋医学・鍼灸のケアは有効な面を持っています。

気滞(きたい)という状態は、東洋医学独特の概念です。

気とは目に見えない要素なので、不確定なものです。
しかし実際のところ、検査や数値に現われない異常は不妊治療においても多くみられます。
いわゆる原因不明という病態のほとんどがこれにあたります。

近代西洋医学と伝統的な東洋医学の併用治療で妊娠率が上がると言われている理由だと言えるのですね。

【2人目不妊の原因】に関する情報はコチラに詳しく掲載しています(^^)
 

さて!次回のメルマガ配信は池田先生の担当になります♪


【2人目不妊】帝王切開を東洋医学で見ると…

2012-11-15 [記事URL]

こんにちは!
2人目未妊治療担当の足立繁久です(^^)

前回の足立担当メルマガでは【帝王切開後の子宮後屈】について紹介しました。

 前回までの内容
  【2人目不妊 帝王切開と子宮後屈】
  http://www.funinchiryou.net/post_34/
  【帝王切開と2人目不妊の関係】
  http://www.funinchiryou.net/post_31/

これまでは”近代医学的な情報”をもとに、帝王切開後のお体の状態を紹介してきましたが
今回はちょっと東洋医学なハナシを紹介したいと思います。

【帝王切開を東洋医学でみると…】がメルマガテーマです(^^)v

■帝王切開後の体質 東洋医学ver.

東洋医学的には、帝王切開を行うことで、
【気滞(きたい)】や【お血(おけつ)】といった体質が残りやすくなります。

“気滞”や”お血”って、ちょっと見慣れない言葉かもしれませんね(^^;)

カンタンに説明しますと・・・

【気滞(きたい)】とは、気の流れが滞り、渋滞を起こしてしまうこと。
【お血(おけつ)】とは、血液の流れが悪くなり、血液の質が低下すること。

この2つの体質と帝王切開の関係について説明してみましょう!

帝王切開は言うまでもなく、子宮にメスを入れる手術です。

当然、出血も起こりますし、傷跡も残ります。

『帝王切開の後は痛い!!(><)』なんてよく言います。

手術の傷の痛みと後陣痛のダブルで痛むのですから、当たり前ですよね。

『陣痛が無いだけマシ』とか
『自然分娩に比べてラク』
なんて言われることもあるようですが。
(痛みやツラさなんて、他と比べられるものではないと思うんですが…)

帝王切開は麻酔によって、身体の機能は一時的に眠らされています。
麻酔が切れた後に、突然やってくる痛みは後陣痛と手術による傷の痛み…。

しかも、切開した子宮が収縮するのです。
ラクなはずはないと思うのです(^^;)

■そんな状況を踏まえてみると・・・

【お血について】
腹壁と子宮の筋肉層をメスで切開するということで、出血します。
出血した後は、傷の修復と共に”止血”されるのですが…

人間の体は機械ではありませんので、
手術が終われば、自動的にピタッと止血されるわけではありません。

完全に止血し、傷の修復が終わるまでの期間は、
体力やコンディションによっても個人差があることでしょう。

しかも体表の出血・傷と違い、体内の出血・傷です。

体表の傷なら”かさぶた(痂疲)”になって、ポロリと剥がれて終わり…ですが、
体内の傷はまた事情が異なります。

 ⇒体表では、体外に排出。
 ⇒体内では、体内で吸収。

という手段になります。

子宮内の出血は、悪露と一緒に排出することができます。
しかし、子宮ー腹壁間の出血は出口がありません。

吸収するか、その周囲に留まるか…

このように体外に排出しきれず、体内に留まってしまう血液を
『お血(おけつ)』と言います。

【気滞(きたい)】について
術後の痛みと後陣痛の痛みは、下腹部に強い緊張を引き起こします。

『腹筋は使えない⇒腹筋に力を入れると痛い(><)』

でも、腹筋は体を動かすときの要(かなめ)。
腹筋を使わないわけには動けない…。

そんな複雑な腹筋事情が、身体の緊張をより複雑なものにします。

・強い緊張
・中期~長期続く緊張

この2つの要因は、気血のスムーズな流れを阻害します。

この状況を『気滞(きたい)』と言います。

気の流れが渋滞してしまう…
このような状態が”体質的に固定されてしまう”のです。

お血(おけつ)=良くない血液の塊
気滞(きたい)=気の交通渋滞

帝王切開によって、以上の2つの体質が”子宮周囲に固定”される可能性があります。

そして産後になると、育児に日々奔走するため、
その帝王切開後の体質ケアも十分になされないままにある状態の方がほとんどです。

そこから2人目不妊の体質に陥ってしまう…。
と、こんな東洋医学の診方もあるのです。

帝王切開後の状態を東洋医学的にみると、以上のような診断ができるのです。

⇒原因不明で2人目不妊でお悩みの方
⇒帝王切開の既往歴がある方

以上の条件に心当たりのある方は、
一度、東洋医学的な治療を行なう鍼灸院を訪れてみることをおススメしますよ。

次回のメルマガ配信は池田先生の担当になります(^^)/


【出産時の出血と2人目未妊の関係】(20120531)

2012-05-30 [記事URL]

こんにちは!2人目未妊治療担当の足立繁久です(^^)

前回のメルマガでは、現代医学のける2人目未妊の原因を紹介しました。

今回はその2人目未妊の原因を東洋医学の視点から解説していきますね。

◆出産時のトラブル

例えば…上のお子さんの分娩時に、多量に出血した。
(一説には700cc以上がこの条件に該当すると言われています)

胎盤の剥離に時間がかかった。
(胎盤の剥離に20分以上かかった場合をいいます)

以上のように、出産・分娩時の出血にかかわるトラブルが
2人目未妊のひとつの原因として挙げられています。

このことを東洋医学で見ると…

血液の消耗が激しい既往歴は、その後の体質に影響するとみています。

これを『血虚(けっきょ)体質』といいます。

血液の量・質ともに、低下してしまった状態を意味します。

出産時の多量の出血、胎盤剥離の問題…
これはどちらも”出血”に関わるアクシデントですね。

■血液の質と量は妊娠するために重要な要素です。

妊娠するためには、良質の血液が多量に必要となります。

質の良い卵子を成熟させるにも、ホルモンの刺激と栄養が必要です。

ホルモンの刺激さえ与えれば、卵子が自動的に成熟して育つのではありません。
卵子・卵巣に栄養と酸素を送るのは…血液です。

また、子宮の内膜を厚くさせて、受精卵を着床しやすくさせるのも
やはり、血液の存在が重要です。

子宮内膜は血管の集まりといって良いほど、血管・血液が密集しています。
その結果、子宮内膜が肥厚して、受精卵が着床するときのためにスタンバイしているのです。

やはり妊娠力を上げるためには”良質な血液の存在”は必要です。

■妊娠・出産によって消耗する血液

それでなくても、妊娠中は長期にわたって、血液を消費し続けてきました。

そして分娩・出産の際は、仮にアクシデントが起こらなくても、
多量に血液を消耗してしまいます。

そういった意味で、2人目未妊にお悩みの方は
すでに血液を多量に失っている…というハンディを持っている…と言えます。

■血液の不足体質をバックアップ!

以上のことから、2人目妊活のためには、
血液のコンディションを調えるケアが必要不可欠と言えます。

これは、日常の養生、睡眠、食事などでも可能ですし
鍼灸治療では、血液の産生を促すツボを使ったケアも可能です。

血液を消耗してしまったこと自体は変えられないことですが
血液が不足気味である体質はしっかりとケアすることで変えることができるんですよ!

次回は池田 由芽先生の担当になります(^^)


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