秋の養生法(20080807)

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秋の養生法(20080807)

2009-01-21

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
残暑お見舞い申しあげます。

そうです。今日は立秋。つまり今日から暦の上では秋なんですね。

そんなこと言われると腹がたつくらい暑いんですけれども。

でも、そろそろ心の片隅で秋へ向かう心の準備をしていきましょうね。
でないと、身体は急には「秋仕様」には変われないのです。
ゆっくりペースで季節になじんでいくために、今日からちょっと秋を意識して
みましょう。

さて、秋は『容平(ようへい)』といいます。
植物が夏までに生い茂って花を咲かせ、秋に至ると実を結びます。
万物が成熟して収穫する季節のことをいっています。
さまざまなものが引き締まっていき、収納されていきます。
盛んだった陽気も減っていき、身体の奥のほうへと収まっていきます。

秋の夜長なんていいますが、実は早く寝たほうがいいのです。
そして朝は早起きしましょう。
秋は草木が枯れていく時期ということから「粛殺の気」が強まるのですが、
心を安定させることでその影響をやわらげ、収れんしすぎるのを緩和しましょう。
夏のように目を外に向けるのではなく、内へ向けていくのも大事です。
つまり、あんまり活動的になってはいけませんよ、ということです。

また、秋は「肺」の季節ですので、肺を清浄に保つべきです。
なるべくきれいな空気を吸うようにこころがけましょう。
そうすることによって、この『秋』という季節に体が順応でき、
健康を保持できるのです。
逆にこういった養生法に反すると、肺の力が落ち、冬になって体調をくずし、
下痢をおこすことがあります。

以上が『素問(そもん)』という中国のほぼ最古と言われる医古典に載っている
四季の養生法-秋の巻き- です。

秋は実が結び、種が中に納まり、動物は冬眠の準備をしだす、という季節。
人間も、大事な気を中に納め、冬の準備をしなければなりません。

養生法というのはつまり予防法でもあるのです。
次の季節に体調を崩さないようにするには、直前の季節をこんなふうに過ごすと
いいですよ! ということですね。

ですから、冬が苦手でいつも体調が悪いという方はとくに、
秋の養生が大切になってきます。
そして秋に体調を崩す方は、夏の養生が悪かったんですねぇ!
来年の夏に活かしましょう。
でも、夏の間に陽気を発散しきれなかった方は、スポーツをして余った熱を
発散させてあげるのも大切ですよ。

けれども本来は、今はピンと来ないかもしれませんが、
だんだん空気が冷たくなっていき、体も冷気にともなって引き締まっていきます。
それなのに、夏と同じように走り回って汗をかいていてはいけないのです。
心の状態としても動揺がないように、静かに過ごすのがいいですね。
ただ、内向きになりすぎて”憂い過ぎ”になってくると、
これは秋気の影響を受けすぎです。
適度の発散も必要です。

食べ物としては、白いものがいいですね!
まだ早いかもしれませんが、白菜、大根なんて完璧です。
ほかには梨やりんご、ネギの白い部分、
また、適度に辛いもの(コショウや唐辛子)もいいですよ。
こういった食べ物は肺を養ってくれるのです。

いかがでしょう。これからの季節の心の準備だけでもできたでしょうか。
とりあえず今は残暑をのりきろう! というところですね(^_^;)

さて次回なんですが、漢方薬のお話をしてみようと思います。

それでは、また次号でお会いしましょう!



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