夏の養生法(20080731)

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夏の養生法(20080731)

2009-01-20

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

毎日暑いですね! 夏バテしてませんか?

腎虚で”不妊症”、冷え症の方は冬が大の苦手で、夏はどちらかというと楽♪
という方が多いのですが、クーラーで冷えたり、冷たいドリンクを飲んでお腹をこわしたり、意外と夏でも「冷え」が身近にあります。

クセモノなのは、外と冷房のきいた室内との気温差です。
温暖化とはいえ、昔も夏は暑いものだったのですが、どこへ行っても暑いのが夏
でした。

ところが、今は外はめちゃくちゃ暑いのですが、電車の中や銀行、お店、
とくスーパーなどはめちゃくちゃ寒いです。
この大きな温度差に順応するため、現代人のカラダはものすごいがんばっています。
もともと体が弱い方はこの温度調整が苦手ですので、体調を崩しやすいのですね。
季節の変わり目に必ず体調が悪くなるという方、いらっしゃいますね。
もちろん、普段は体力のある方でも夏バテしたり、秋が近づいてちょっと涼しく
なったあたりでガクッと体調をくずしてしまうことがあります。
夏の疲れが出るのですね。

では、どうしたら健康で夏を過ごせて、秋になっても元気でいられるでしょうか?

それが【夏の養生法】なのですね~!

ちょっと東洋医学の古典テキストを見てみましょう。
数千年も昔に中国で編纂された『素問(そもん)』という本には、各季節の適切な
養生法が書かれています。

夏のことを「蕃秀(ばんしゅう)」というのですが、蕃という字は「しげる」という
意味があります。春に芽吹いた草木が勢いよく成長し、どんどんしげっていき、
花が美しく咲きほこる姿をあらわします。

この季節は一年で一番「陽気」が強いので、人間も努めて動いて汗をかき、
体内に熱をこもらせないようにしないといけません。
朝は早起きして、日中も暑さを避けたりせずに、愉快に過ごし、怒っちゃだめ!
内にこもらず、外に目を向けていきましょう。

と書いてあるんですよ。
そうしないと、秋になって病気になりますよ、と。

ですから、夏中暑さを避けるためにクーラーの中にいたり、イライラしっぱなしで
いたりすると・・・(-_-#)

理想は一日一回は汗をかくことです。汗をかくことで体内の陽気を発散することが
できるのです。発散できないと、体全体が熱く感じて、冷たいものを欲します。
冷たい飲食を体が求めるのですね。これが過度になると、下痢をしてしまいます。
また、冷房で冷やされて汗腺も閉じてしまうと、余計に発散ができないのです。
発散できない陽気は心臓に負担をかけます。
そして、秋になるとこもった熱で肺が乾燥し、咳が出るようになります。

では、このような熱の多い季節を乗り切るために、食生活ではどういった工夫が
必要でしょうか。

やっぱり夏は夏野菜です。この時期に実るのは深い意味があるんですね。
きゅうりやなす、トマト、とうもろこし、にがうりなど、そして夏といえばスイカ!
こういった旬の食べ物を摂っていただくことで、体内にこもった熱を冷ますことが
できます。

それでも注意したいのは冷えすぎのスイカです。あるいは食べ過ぎるとか。
そんなときには、自然塩を振っていただきましょう。
甘味も増強されますし、冷えをやわらげてくれますよ。
また汗をいっぱいかくと体の塩分やミネラルも減ってしまうので、
それを補ってくれますからね。

汗が出すぎる方は、酸っぱいものを適度に摂ってみてはどうでしょう。
梅干や酢の物などはサッパリするだけでなく、出すぎるものを収めてくれる
働きがあります。

暑さのせいで食欲が落ちてダメって方は、ねぎやショウガ、シソ、みょうが、など
薬味を上手に取り入れてみましょう。
食欲増進にもなりますし、なまものを食べるときは解毒作用も期待できます。

一年で一番日が長い季節、多少は夜更かしもいいのですが、
年中夜更かし傾向の方はそれ以上睡眠時間を減らさないでくださいね。
もし午後にちょっとお昼寝ができる環境の方は、20~30分のシエスタが
いいですね。寝すぎはいけませんけれども。

天地の陰陽交流が盛んなこの季節。
妊娠にも気が向きやすい時期だと思います。
しっかり養生して、健康な赤ちゃんを授かりますように。

実は暦のうえでは、夏ももうあと少しなのです。
秋が着実に近づいています。
「うそぉ~??!」
いえいえ、本当なんですよ。
残暑は長引きそうですが、来るべき秋に向けて体調を整えていかなければ
いけませんね。
次回は”秋の養生”についてお話しましょう。

それでは、また次号でお会いしましょう!



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