【食養生】秋の味覚-なす(20110908)

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【食養生】秋の味覚-なす(20110908)

2011-09-08

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
台風12号が大きな被害をもたらしました。
みなさんのお住まいの地域は大丈夫でしたでしょうか。
今年は津波や大雨、洪水と水の難が次々と襲ってきます。
まだまだ台風シーズンは終わりませんので、防災に注意を払いたいですね。
ですが、やはりこの異常気象は人間の身勝手さが引き起こしているように感じます。
人間も自然の一部ということを忘れないでいたいものです。

今日は、旬は夏だけど「秋ナスは嫁に食わすな」と言われる茄子を取り上げます。
秋になるほど美味しくなるから嫁には食べさせないなんて、嫁イジメ?!
いやいや、そんなことはありませんよ~(^o^;)

ナスの原産地はインド。中国経由で日本にも伝来しました。
ナスといえば濃い紫色のちょっと下ぶくれな実を思い浮かべますが、
世界中にはいろんなな品種があり、真っ白やまん丸、大小さまざまありますよ。

日本でもすでに千年以上の栽培の歴史があり、昔から庶民の味として定着しています。
そのため、初夢の縁起物(一富士、二鷹、三茄子)になっていたり、
お盆には霊があの世から戻ってくるときの乗り物になっていたり、
ことわざにも登場したりします。

冒頭の「秋茄子は嫁に食わすな」ですが、茄子は身体を冷やす食べ物ですので、
嫁の身体を心配してのことなのです。
また、夏が旬の茄子なので、秋になってできた実に発芽力が乏しく、
子孫繁栄にはよろしくない、という意味もあるようです。
なるほど、ですね。

とはいえ、「親の小言と茄子の花は千に一つの無駄もない」と言われます。
これは茄子の花が結実する率が非常に高いためにできたことわざなんです。
ということは、夏の間だったらどんどん食べるのがいいわけですね!!

淡白な味なので、どんな味付けにも馴染み、調理法も選びません。
和風料理では、美味しい出汁をよく含んでくれますし、味噌との相性も抜群です。
また、油で調理するのもこってり濃厚になっていけますよね。

栄養学的には、残念ながら、ナスの実の成分はほとんどが水分です。
とはいえ、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多く、皮の部分に含まれる色素
アントシアニンは抗酸化成分「ポリフェノール」を含み、
ガンの予防や、身体の老化を防いでくれます。
また、ナスニンという成分はコレステロール値を降下する働きがあるそうです。
そしてビタミンPという物質はビタミンCの働きを強め、毛細血管を丈夫に
してくれるそうです。
皮を剥かずに一緒に食べるといいのですね。
VPは水溶性のため、味噌汁などで成分が溶け出した汁も一緒にいただくのが
いいみたいです。

ナスのヘタといえば、昔から民間薬(黒焼き)として有名です。
実際に、口内炎や歯茎の腫れに効くそうですよ。
歯磨きに使うと歯槽膿漏の予防にもなります。

それでは東洋医学的に見ていきましょう。
性質としては、寒、降作用があります。
臓腑では、脾、胃、大腸に入ります。

東洋医学的な効能としては、
清熱、つまり余分な熱を取ります。
活血止血、つまり血流をよくし、出血を防ぎます。
消腫止痛、腫れと痛みをおさえます。

体質的には、とにかく身体を冷やすので、冷え症の方はこれからの季節、
やめておきましょう。
ですが、逆に秋になっても熱がこもって夏バテしてる方にはもってこいです。
利尿作用があるので、熱っぽく、のぼせる方には排尿とともに熱を外に
追い出してくれるのでいいのです。

冷え症の方も、生姜を一緒に食べると「寒性」が緩和されるのでいいですね。
焼き茄子に生姜のすりおろし、という食べ方は完璧です。
それでもこれからは食べすぎないように気をつけてくださいね!

というわけで、なぜ今頃になって茄子なのか?! というと、
まだまだ暑さが残っていますので、身体がいつまでも熱っぽくて困る、
という方にぜひ食べていただきたい食材だからなんですよ。

次回は不妊治療にまつわるFAQをお届けしましょう。
どうぞお楽しみに!



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