漢方薬-六味丸(20080918)

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漢方薬-六味丸(20080918)

2009-01-29

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

今日は漢方薬をまたひとつ紹介しましょう。
これで4つ目ですね(^^)

【六味丸(ろくみがん)】というお薬です。
もともと子どもさん用の処方なんですが、おとなの方にももちろん有効です。
別名【地黄丸(じおうがん)】とか【六味地黄丸】ともいいます。
“滋陰”のお薬の代表格です。

別名にもある通り、地黄(じおう)が主薬です。
他には、山茱萸(さんしゅゆ)、山薬(さんやく)、牡丹皮(ぼたんぴ)、
茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ)、です。

地黄という生薬はゴマノハグサ科の植物の根っこなんですが、加工されているので
触るとベタベタしていて、弾力があります。水を含んでいるのですね。
色は真っ黒で、甘味があります。
この黒という色は「腎」の色だということは何度もお話していると思います。
これが主力なわけですから、腎を補うのによいということはおわかりですね。
甘味は津液(しんえき)を増やします。

山茱萸はミズキ科の植物の実です。グミに似ていますよ。
肝臓と腎臓に効く生薬で、滋養と収斂の作用があります。

山薬とはヤマイモです。
こちらも滋養の作用が強く、消化力を助ける働きもあります。

牡丹皮はボタンの根皮ですが、熱をさます作用が強く、
午後になったら出る発熱や、目の充血、頬の紅潮など陰虚発熱に有効です。
また、オ血を下す働きも強いです。

茯苓はサルノコシカケ科マツホドの菌核です。
利水作用があり、余った水分を腎に通じさせるのです。

沢瀉はオモダカ科サジオモダカの根茎です。
これも利水作用があり、熱をさます働きも強いです。

以上の生薬の集りですので、全体として「腎虚」に効きますが、
とくに腎虚による”虚熱”の症状に対して有効な処方です。
“虚熱”というのは、陰液、つまり体の水分や血液などが少なくなることで
生じてくる熱のことで、ほんものの熱ではありません。
本人は熱く感じるのですが、体温を測っても発熱はしていないのです。
手のひら、足の裏がほてるとか、皮膚が乾燥して痒いとか、
腰痛や耳鳴り、口渇などが出やすくなります。

不妊治療をされている方で、上記のような症状に思い当たるところがあり、
舌の潤いがなくて色が紅色だったり、寝汗をよくかく、なんて方は
このお薬を試してみる価値があります。

この処方の元となっているのが【八味丸(はちみがん)】というお薬ですが、
これは【六味丸】に桂枝(けいし)と附子(ぶし)が入っています。
こちらも同じく腎虚のお薬ですが、身体が熱するのではなく、
逆に冷えている方に向きます。
これは間違えないようにしてくださいね。
陰虚体質の方が【八味丸】を飲んでも、
冷え症の方が【六味丸】を飲んでも、
どちらもよくなりならないどころか、症状が悪化する恐れがありますので、
ご注意ください。

不妊専門のクリニックで漢方薬を処方されるところは多いのですが、
なぜかこの【六味丸】は余り出ないようです。
でも、腎が弱い方がほとんどですので、ファーストチョイスのお薬として
もっと使われてもいいと思います。
実際当院のゲストでこれを飲まれている方が割と早く妊娠されました。
おいしいものではありませんが、体質が合っていると割りと飲みやすいものです。
「お茶のようにリラックスして飲んでいます」とおっしゃっている方も
いらっしゃいます。
ぜひ体質をチェックしてから服薬されるようお願いしますね。

さて来週は【六味丸】にも入っていた山薬のお話です。
つまり、山のいも、です(^^)
どうぞお楽しみに。

それでは、また次号でお会いしましょう!



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