冬の味覚-カニ(20090115)

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冬の味覚-カニ(20090115)

2009-02-20

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
すっかりお正月気分も抜けてきた頃でしょうか。

あなたも年末年始はずいぶんとご馳走をいただかれました?!
冬ならではの味をちょっとじっくり見ていきましょう。

冬の味覚の代表格といえば、いろいろありますけれども、まずは”カニ”から。

焼きガニ、お寿司、鍋、どれもおいしいですよね!

実はこのカニ、不妊治療をされている方のなかでも、体質によっては
向いている方とそうでない方がいらっしゃいます。

余り食べないほうがいいという人の代表は「冷え症」の方です。
カニの性質は”寒性”です。
つまり身体を冷やすのです。これは加熱調理しても一緒ですよ。
また、胃腸が弱いタイプの方も余りおすすめできません。
どなたでも、下痢しているときや咳が出ているときはだめですよ。
そして、身体に余分な水分が溜まりやすいタイプの方も控えめがいいですね。
これは痰を生じやすいからです。

反対に、食べても大丈夫な方といえば、”陰虚”体質の方ですね。
血圧の高い方なんかけっこういいです。

ただし、血圧を下げるといわれるタウリンという成分は、
主に甲らの部分に含まれています。
これは交感神経を抑制して血圧を降下する作用があるのです。
また、血中のカルシウム濃度を調節しますので、
心筋の収縮力を高めてうっ血性心不全を防ぐ働きがあります。
そして、血中コレステロール値を降下させる作用だってありますよ。
動脈硬化の予防になりますね。
こういう感じでタウリンはとっても優れものなんです。
同じように甲らに豊富な成分でキチン・キトサンというのがあります。
これは体内の有害物質を排泄する働きがあったり、
免疫を高め、抗アレルギー作用もあります。
すごいですね!

ただし、このような作用が期待できる成分は、甲らの部分に含まれるのです。
甲らをそのまま食べるってわけにはいきませんものね・・・。

漢方的に見るとどうでしょう。
カニには「清熱退黄疸」、「補骨生髄」、「活血散オ」といった効能があります。
つまり、肝臓と腎臓に効くということです。
とくに肝臓に熱がこもっている場合によいようです。
あと、骨折などの骨の再生が必要なときにもいいでしょう。

ただしカニには相性の悪いものがあります。
柿や梨、ホウレンソウ、ピーナツとは一緒に食べないでくださいね。
また、食物繊維の多い根菜類と一緒に食べるとカルシウムの吸収が
阻害されるのでよくないでしょう。
「寒性」を抑えるためには、ショウガと一緒に食すといいですよ。

ついつい無言になって必死で食べてしまうカニ。
たらふく食べるより、少しの量で満足するほうが、身体のためにもよいようです。

もう一つ、鍋といえばスッポンもご馳走ですよね。
これもまた肝臓によいとされます。
“陰虚”体質の方にはぜひおすすめします。
カニと同じように、高血圧の方や動脈硬化の予防にはよいでしょう。
その殻には免疫力を高め、血行をよくする作用があります。
そういったところが気になる方は、甲らの粉末を摂ってくださいね。

そして、逆に向かない体質といえば、やっぱりこれも”冷え症”の方です。
胎児に悪影響を与える恐れがあるので、
妊娠している可能性のある方はやめておいたほうがいいでしょう。

漢方的にはどうかというと、「滋陰涼血」という効能があります。
身体を滋養し、血液中にこもった熱をさまします。
熱傾向の方にはよいのですが、反対の方には・・・。

ということですのでね、これもたくさんいただく必要はまったくなさそうです。
ぜひ食材の性質をよく知って、賢く食べてくださいね。

いかがでしたか?
ご馳走って、やっぱりたまにちょっといただくのがよいのですね!

次回は冬のお野菜をとりあげましょう。
これはぜひたっぷり摂っていただきたいものばかりですよ。
お楽しみに。
それでは、また次回お会いしましょう。



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