食養生-ザクロ(20090212)

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食養生-ザクロ(20090212)

2009-02-24

こんにちは。はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

さて、さまざまな健康ブームが訪れては消え、多くの健康食品やグッズが
脚光を浴びては消えていきます。
そんななかからいくつか取り上げて、実際にはどうなのかをみてみましょう。
今回は女性によいとされる石榴(ザクロ)です。

ずいぶん前、もう10年近くなるかと思いますが、一時ザクロ・ブームがありました。
女性ホルモンのエストロゲンに似た成分が含まれると、多くの生理不順や
不妊といった悩みを抱える女性たちがザクロ・ジュースを買い求めました。
本当に女性ホルモンの代わりになるのでしょうか?

ザクロの原産地はイラン東部から北インドのヒマラヤ山地です。
日本に伝わってきたのは平安時代と言われています。
もともとは観賞用だったようです。

甘味ザクロと酸味ザクロがあり、甘味のほうは食用、酸味は薬用、
根っこや皮、葉、花なども薬になります。
果皮は石榴果皮(せきりゅうかひ)といって、下痢止めや寄生虫の駆除の効果がある
漢方薬です。
ただし、毒もあるので注意が必要です。

ザクロの赤い実にはポリフェノール、タンニンが豊富です。
抗酸化作用や美肌、抗ガン作用があると言われます。
渋い味のもとはその一種タンニンですが、これが抗ガン、抗菌作用があると
認められています。ただし、大量に摂ると胃腸の機能を失調させます。
慢性下痢の方には便を固まらせる作用があるそうなので、いいかもしれませんね。

カリウムも多いですから、利尿作用を期待することができるでしょう。

では、東洋医学的にみていきましょう。
性質は温性、味は甘、微酸渋です。
潤し、収斂する作用があります。
臓腑では、肺、胃、大腸に入ります。

ですから、身体をあたため、血行をよくする効能がありますので、
ストレスが多く、血行が悪いという方にはとてもよいでしょう。
いっぽう、虚弱で胃腸が弱い方、”陰虚”、”陽虚”、冷え症の方にも
実はあまりよくありません。胃腸に刺激が強すぎるのです。

効能としては、生津止渇、渋腸止瀉ですので、唾液を出してのどの渇きを解消したり、
大腸の働きをよくして下痢を止める、といった働きがあります。

古典的な生薬の辞典『本草綱目(ほんぞうこうもく)』には
「食べ過ぎると肺の気を損ない、歯が黒くなって、痰を生じる」と書かれています。
本来ザクロの実は食べにくく、それほど多くは食べれません。
生薬になったものはご存知の通り、とても少量で薬効があります。
それを「濃縮ジュース」にしたものを飲んだらどうなるでしょう?

国民生活センターではザクロの効能をうたった健康食品を検査し、
エストロゲンが含まれていないという結果報告を出しています。
(平成12年)

ザクロの果実を実際に見たことがありますか?
真っ赤で大きな果皮に小さな実がたくさんつまっていて、とっても特徴的ですね。
あの実がたくさん詰まった姿から、「女性の果実」とか
「子だくさん」といった見方をされるようになったみたいです。
昔は子孫繁栄を願って、高貴な女性が愛用していたようです。

もともと原産地のイランは乾燥地帯ですので、
ザクロの生津止渇作用は重要だったかもしれませんね。
インドでも食べられていましたが、砂漠に近い地方でした。

このような性質からみて、日本で生活する女性が子宝を願って毎日愛飲するのは、
ちょっと気をつけたほうがいいんじゃないかな、と思うのです。

というわけで、今回は健康ブームで一時もてはやされたザクロについて
お話してみました。最近でも飲まれている方がたまにいらっしゃいますので。
ほんの少しだったら健康を害することもないですが、益することも
あまり期待できないのではないかという思いもあります。
多くはイラン産の輸入ものですし、決して安いものではないでしょうから、
ご自分にとって本当に必要なものかどうかを考えてみてくださいね!

それでは、次回は野菜や果物からちょっと離れ、牡蠣(カキ)のお話をしましょう。
Rのつく月がおいしいとされる、冬の味覚ですね。
どうぞお楽しみに!

それでは、また次回お会いしましょう。



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