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漢方薬-当帰芍薬散(20080814)

2009-01-22 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

みなさんは漢方薬を飲んだことがあるでしょうか。
風邪のひきかけに「葛根湯」や、花粉症に「小青龍湯」など、
一度は聞いたことがあるのでは。

今日は不妊治療をされている方に有効な漢方薬のひとつをご紹介したいと思います。

“不妊”治療をされている方でしたら、病院で漢方薬を処方されて
飲まれておられる方も多いと思います。
ポピュラー(?)なのが【当帰芍薬散】(とうきしゃくやくさん)ですね。
漢方薬というのはものすごくたくさん種類があるのですが、
なぜか”不妊症”となるとたいがいこのお薬になるのですねぇ。
多くの方が毎日飲まれているわけですし、
今日はちょっとこのお薬について説明してみましょう。

漢方薬はさまざまな漢方生薬が配合されていますが、
その名前がそのお薬の生薬成分を表していることがよくあります。
当帰芍薬散、ですから当帰と芍薬はもちろん、他には
ビャクジュツ、センキュウ、ブクリョウ、タクシャで構成されています。

当帰は補血と散寒の働きが強いです。
血管を拡張して血行を促進しますから、冷え症の方には有効ですね。
芍薬は補血斂陰、緩急止痛ということで、当帰と合わせて血虚に効きます。
わかりやすくいえば貧血の方に有効ということですね。
ビャクジュツは補脾、燥湿で、消化不良や食欲不振の解消に有効です。
センキュウは活血理気作用が強く、血管拡張や血流増加に有効です。
ブクリョウは利水滲湿ですので、利尿して余分な水分を排泄します。
タクシャも利尿ですね。

全体として(漢方薬は組み合わせが大事なんです)、
血虚を補い、脾を補って、利尿する、という働きです。
脾というのは消化に関わる臓で、血をつくるところです。
要するに、血を補って、おしっこも出すわけです。
貧血があって腹痛やめまい、生理不順、生理痛などがある方に向いています。
体質的には、体力が余りなくて、色白でやせ型、疲れやすく、冷え症、貧血、
頻尿、むくみ、といった症状がある方ですね。

こういったタイプの方の不妊症には有効なのですが、
「私、全然タイプ違うわ」と思われた方は、飲まれても余り効かないかもしれません。
お近くに漢方医がいらっしゃったり漢方薬局があればそちらで、
あるいは漢方薬に詳しい鍼灸師にお確かめください。
(ただし、鍼灸師は漢方薬を処方することはできません)

体質が合えば、体があたたまって冷え症が楽になり、
貧血や低血圧、生理不順や生理痛、肩こりやむくみなどもましになりますし、
妊娠にもつながります。妊婦さんにとっても安産の薬として有名です。

合わない場合は、たまに胃の調子が悪くなってしまったり、
便秘になったりする方もいらっしゃいます。
「漢方薬は副作用がないから安心!」というのは間違いです。
調子がよくないのに、我慢して飲み続けないでくださいね。
もっとあなたの体質に合った薬があるはずですから。

漢方薬は基本的に一日3回飲んでいただくものです。
バッチリ合ったお薬をしっかり飲んでいただくことで、非常に高い効果が期待
できます。鍼灸治療と合わせて、相乗効果、ですね。
とくに、煎じ薬が効きますよ♪

当院では提携している漢方薬局で処方してもらっていますが、
服用されるようになってから「前のような冷えを感じなくなった」「基礎体温が
上がった」
という方はもちろん、「生理痛がましになった」「お肌の状態がよくなった」
などの感想が寄せられています。
もちろん、その方に一番合ったお薬を飲んでいただいています。
治療が進むに従って、お薬も変化していきます。
苦くて飲みにくい、と敬遠されがちな漢方薬ですが、良薬口に苦し、です。
ちょっと見直してみませんか?

さて次回は、漢方薬第二弾です。

それでは、また次号でお会いしましょう!


秋の養生法(20080807)

2009-01-21 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)
残暑お見舞い申しあげます。

そうです。今日は立秋。つまり今日から暦の上では秋なんですね。

そんなこと言われると腹がたつくらい暑いんですけれども。

でも、そろそろ心の片隅で秋へ向かう心の準備をしていきましょうね。
でないと、身体は急には「秋仕様」には変われないのです。
ゆっくりペースで季節になじんでいくために、今日からちょっと秋を意識して
みましょう。

さて、秋は『容平(ようへい)』といいます。
植物が夏までに生い茂って花を咲かせ、秋に至ると実を結びます。
万物が成熟して収穫する季節のことをいっています。
さまざまなものが引き締まっていき、収納されていきます。
盛んだった陽気も減っていき、身体の奥のほうへと収まっていきます。

秋の夜長なんていいますが、実は早く寝たほうがいいのです。
そして朝は早起きしましょう。
秋は草木が枯れていく時期ということから「粛殺の気」が強まるのですが、
心を安定させることでその影響をやわらげ、収れんしすぎるのを緩和しましょう。
夏のように目を外に向けるのではなく、内へ向けていくのも大事です。
つまり、あんまり活動的になってはいけませんよ、ということです。

また、秋は「肺」の季節ですので、肺を清浄に保つべきです。
なるべくきれいな空気を吸うようにこころがけましょう。
そうすることによって、この『秋』という季節に体が順応でき、
健康を保持できるのです。
逆にこういった養生法に反すると、肺の力が落ち、冬になって体調をくずし、
下痢をおこすことがあります。

以上が『素問(そもん)』という中国のほぼ最古と言われる医古典に載っている
四季の養生法-秋の巻き- です。

秋は実が結び、種が中に納まり、動物は冬眠の準備をしだす、という季節。
人間も、大事な気を中に納め、冬の準備をしなければなりません。

養生法というのはつまり予防法でもあるのです。
次の季節に体調を崩さないようにするには、直前の季節をこんなふうに過ごすと
いいですよ! ということですね。

ですから、冬が苦手でいつも体調が悪いという方はとくに、
秋の養生が大切になってきます。
そして秋に体調を崩す方は、夏の養生が悪かったんですねぇ!
来年の夏に活かしましょう。
でも、夏の間に陽気を発散しきれなかった方は、スポーツをして余った熱を
発散させてあげるのも大切ですよ。

けれども本来は、今はピンと来ないかもしれませんが、
だんだん空気が冷たくなっていき、体も冷気にともなって引き締まっていきます。
それなのに、夏と同じように走り回って汗をかいていてはいけないのです。
心の状態としても動揺がないように、静かに過ごすのがいいですね。
ただ、内向きになりすぎて”憂い過ぎ”になってくると、
これは秋気の影響を受けすぎです。
適度の発散も必要です。

食べ物としては、白いものがいいですね!
まだ早いかもしれませんが、白菜、大根なんて完璧です。
ほかには梨やりんご、ネギの白い部分、
また、適度に辛いもの(コショウや唐辛子)もいいですよ。
こういった食べ物は肺を養ってくれるのです。

いかがでしょう。これからの季節の心の準備だけでもできたでしょうか。
とりあえず今は残暑をのりきろう! というところですね(^_^;)

さて次回なんですが、漢方薬のお話をしてみようと思います。

それでは、また次号でお会いしましょう!


夏の養生法(20080731)

2009-01-20 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

毎日暑いですね! 夏バテしてませんか?

腎虚で”不妊症”、冷え症の方は冬が大の苦手で、夏はどちらかというと楽♪
という方が多いのですが、クーラーで冷えたり、冷たいドリンクを飲んでお腹をこわしたり、意外と夏でも「冷え」が身近にあります。

クセモノなのは、外と冷房のきいた室内との気温差です。
温暖化とはいえ、昔も夏は暑いものだったのですが、どこへ行っても暑いのが夏
でした。

ところが、今は外はめちゃくちゃ暑いのですが、電車の中や銀行、お店、
とくスーパーなどはめちゃくちゃ寒いです。
この大きな温度差に順応するため、現代人のカラダはものすごいがんばっています。
もともと体が弱い方はこの温度調整が苦手ですので、体調を崩しやすいのですね。
季節の変わり目に必ず体調が悪くなるという方、いらっしゃいますね。
もちろん、普段は体力のある方でも夏バテしたり、秋が近づいてちょっと涼しく
なったあたりでガクッと体調をくずしてしまうことがあります。
夏の疲れが出るのですね。

では、どうしたら健康で夏を過ごせて、秋になっても元気でいられるでしょうか?

それが【夏の養生法】なのですね~!

ちょっと東洋医学の古典テキストを見てみましょう。
数千年も昔に中国で編纂された『素問(そもん)』という本には、各季節の適切な
養生法が書かれています。

夏のことを「蕃秀(ばんしゅう)」というのですが、蕃という字は「しげる」という
意味があります。春に芽吹いた草木が勢いよく成長し、どんどんしげっていき、
花が美しく咲きほこる姿をあらわします。

この季節は一年で一番「陽気」が強いので、人間も努めて動いて汗をかき、
体内に熱をこもらせないようにしないといけません。
朝は早起きして、日中も暑さを避けたりせずに、愉快に過ごし、怒っちゃだめ!
内にこもらず、外に目を向けていきましょう。

と書いてあるんですよ。
そうしないと、秋になって病気になりますよ、と。

ですから、夏中暑さを避けるためにクーラーの中にいたり、イライラしっぱなしで
いたりすると・・・(-_-#)

理想は一日一回は汗をかくことです。汗をかくことで体内の陽気を発散することが
できるのです。発散できないと、体全体が熱く感じて、冷たいものを欲します。
冷たい飲食を体が求めるのですね。これが過度になると、下痢をしてしまいます。
また、冷房で冷やされて汗腺も閉じてしまうと、余計に発散ができないのです。
発散できない陽気は心臓に負担をかけます。
そして、秋になるとこもった熱で肺が乾燥し、咳が出るようになります。

では、このような熱の多い季節を乗り切るために、食生活ではどういった工夫が
必要でしょうか。

やっぱり夏は夏野菜です。この時期に実るのは深い意味があるんですね。
きゅうりやなす、トマト、とうもろこし、にがうりなど、そして夏といえばスイカ!
こういった旬の食べ物を摂っていただくことで、体内にこもった熱を冷ますことが
できます。

それでも注意したいのは冷えすぎのスイカです。あるいは食べ過ぎるとか。
そんなときには、自然塩を振っていただきましょう。
甘味も増強されますし、冷えをやわらげてくれますよ。
また汗をいっぱいかくと体の塩分やミネラルも減ってしまうので、
それを補ってくれますからね。

汗が出すぎる方は、酸っぱいものを適度に摂ってみてはどうでしょう。
梅干や酢の物などはサッパリするだけでなく、出すぎるものを収めてくれる
働きがあります。

暑さのせいで食欲が落ちてダメって方は、ねぎやショウガ、シソ、みょうが、など
薬味を上手に取り入れてみましょう。
食欲増進にもなりますし、なまものを食べるときは解毒作用も期待できます。

一年で一番日が長い季節、多少は夜更かしもいいのですが、
年中夜更かし傾向の方はそれ以上睡眠時間を減らさないでくださいね。
もし午後にちょっとお昼寝ができる環境の方は、20~30分のシエスタが
いいですね。寝すぎはいけませんけれども。

天地の陰陽交流が盛んなこの季節。
妊娠にも気が向きやすい時期だと思います。
しっかり養生して、健康な赤ちゃんを授かりますように。

実は暦のうえでは、夏ももうあと少しなのです。
秋が着実に近づいています。
「うそぉ~??!」
いえいえ、本当なんですよ。
残暑は長引きそうですが、来るべき秋に向けて体調を整えていかなければ
いけませんね。
次回は”秋の養生”についてお話しましょう。

それでは、また次号でお会いしましょう!


食養生-豆乳(20080724)

2009-01-19 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

前回の”牛乳”のお話はいかがだったでしょうか。
あんまりガブガブ牛乳飲むのはよくないですよ~って話でしたけれども。
今日は、ではその代わりに”豆乳”でいきましょうか、というお話です。

豆乳のもとになっているのは当然”大豆”です。
まずは大豆からみていきましょう。

大豆の原産は中国と言われていますが、日本にもかなり大昔から伝わっており、
貴重な蛋白源となってきました。

大豆には胃腸の機能を助け、腸を整える作用や、造血、利尿、解毒作用もあります。
貧血ぎみの方はもちろんいいですし、コレステロールの高い方や高血圧の方も、
動物性蛋白の代わりにどんどん摂ってほしいですね。
ビールのおつまみはコッテリしたお料理よりも枝豆や冷奴です!

そうかといって食べ過ぎるとお腹が脹ったりもしますし、ほどほどにお願いします。
気が詰まり、痰を生じる、と古典にも記載されていますから。

控えたほうがいいのは、腎炎の方ですね。腎臓に負担をかけてしまいます。

さて、大豆が注目を浴びているのは、なんといっても「イソフラボン効果」ですよね。
みなさんもご存知の通り、大豆に含まれるイソフラボン(ポリフェノールの一種)は、
女性ホルモン(エストロゲン)に近い性質で、不妊治療をされている方にとっては
無視できない存在ですよね。
女性ホルモンの欠乏を補い、また分泌過剰に対してはそれを抑える働きが
あるそうです。
エストロゲンというホルモンは女性特有の体をつくるホルモンですから、
美白や保湿などの美容効果もあるそうですし、将来的に更年期障害がひどくなったり
骨粗しょう症になったりするのを予防してくれますよ。
もちろん実際のホルモンよりも弱い働きですから、副作用もありません。

良質のタンパクが摂れるのはもちろん、各種ビタミン類も豊富ですから、
妊娠出産を控えた女性の味方です。
ビタミンEやKは早産の防止効果があるそうです。

漢方的には、大豆は性質としては「平」なんですが、豆乳になると若干「涼」の
性質を帯びます。
また、大豆は脾と大腸に入るのですが、豆乳となると五臓全部と膀胱に入るのです。
入る、というのはその臓腑に効くと理解してください。
少し違いが出てくるんですね。
その涼性の性質から、のぼせやすい方や、「陰虚」体質の方に向いた食品(飲料)
です。

そもそも豆乳というのは、水につけた大豆を搾って分離したものです。
消化吸収がよく、低脂肪、高蛋白なんですが、製造過程で熱処理されていますので、
大豆より酵素や栄養素の面で少し働きが弱いです。
それでも、リノール酸の酸化防止効果が期待できますので、肥満傾向や
コレステロール値の高い方は、牛乳の代わりに飲まれるのをおすすめします。
「乳糖不耐症」の方でも安心して飲めます。

最近ではコーヒー・紅茶にもミルク代わりに豆乳を入れる方も増えてますし、
ゲストの方には、朝ごはんに豆乳にイソフラボンのサプリを入れて飲む! 
なんて方も。
私はよく豆乳にきな粉を混ぜて飲んでいましたね。
そういえば最近は飲んでないですね。
豆乳には独特の臭いがありますが、それが気にならない方は牛乳の代わりにしては
いかがでしょう。
ちょっと季節に合ってませんが、ホワイトシチューやクリーム系のスープなどにも
代用可、です。

さまざまな種類の豆乳が市販されていますが、
おすすめは糖分が入ってない、無調整のもの、できれば無農薬有機栽培のものが
いいですね。おいしいですよ! 
豆乳ギライの方も、一度飲んでみてくださいね。調整豆乳とは全然違いますから。

さぁ、やっと飲み物シリーズもひとまず終了です。
気が付けば季節はすっかり盛夏ですね。
次回は夏の養生についてお話しましょう。

それでは、また次号でお会いしましょう!


食養生-牛乳(20080717)

2009-01-17 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

前回まで、いろんなお茶を紹介してきました。
ご自分の体質に合ったお茶がみつかったでしょうか?
飲み物シリーズの続編として、お茶ではありませんが、おそらくみなさんが毎日
口にしている”乳製品”について解説しておこうと思います。

一般的には牛乳が一番、そして女性の場合はヨーグルト、そしてチーズ、
といったところでしょうか。
乳酸菌入りのドリンクも多種多様に出ていますので、「お腹のために」
毎日飲まれている方も多いのではないでしょうか。
そして、動物性の乳ではなくて、豆乳の愛好家もたくさんおられますね。
イソフラボンがいい! ということで、牛乳から切り替える方もいらっしゃいます。
スタバなどのカフェでも、豆乳入りの飲み物がありますよね。
健康志向の方が増えてきているのだなぁと思います。
そこで、次回は豆乳についても説明していきましょう。

まずは牛乳です。

牛乳といえはカルシウム。

もともと日本では”高貴な”人しか飲むことのできなかった牛乳。
庶民の口にも入るようになったのは明治以降です。
ですので、日本人には乳糖の消化酵素がなくて、飲むとお腹がゴロゴロしてしまう
方が多いのです。
なくはないのですが、子どもの頃はちゃんと酵素活性があっても、おとなになると
低下してしまうんです。
この酵素活性がなければ、せっかくのカルシウムが吸収できないので、
カルシウム補給の意味がなくなってしまいます。
乳糖は分解されないとどうなるかというと、下痢や腹痛などをおこす
「乳糖不耐症」です。
ですから、多量に牛乳を飲むのはやめましょうね。

もちろん、この酵素活性が高い方は飲んでいただいても大丈夫ですよ。
欧米の白人、中近東の遊牧民やインド人はこの活性が高いので、牛乳は貴重な
カルシウム源になるのですが、アジアの農耕民族のほとんどはこの酵素活性が
低いんですね。
ですから、カルシウムを摂るには、牛乳よりも伝統的な小魚、煮干などが最適です。
ということで、骨粗しょう症の予防には、牛乳ではなく、小魚を食べましょうね。
また、妊娠中や授乳期はとくにカルシウムの所要量が増えますので、小魚以外にも、
豆腐や海草なども豊富に摂取するようにしましょう。

では、私は飲んでも大丈夫! という方へのご注意です。
せっかくのカルシウムも、食物繊維と一緒に摂ると台無しです。
食物繊維と一緒に体外に排出されてしまうんです。
ですから、パンと野菜サラダと牛乳、という朝食メニューはオススメできません。
時間をずらして飲んでくださいね。
とくにほうれん草などと一緒に摂ると結石の原因になるそうですから、
気をつけてくださいね。
緑茶との相性も悪いので、抹茶と合わせたムースなどのデザートなども考え物です。

今度は漢方的な視点から牛乳を見てみましょう。

色が白いので肺にいいのかと思いきや、実は胃や脾に効く「甘」味です。
糖尿病を改善したり、便通をよくしたりする働き以外では、血を補い、
心の機能を回復する作用、体を丈夫にする作用、美肌効果、などがあります。
潤す性質があるので、「陰虚」体質の方にはよいでしょう。
乾燥肌の方は牛乳パックや牛乳風呂がいいようです。
逆に、「陽虚」傾向、つまり冷え症の方や、下痢しがちな方には向きません。
潤す性質ということは体内に余分な水分を滞らせやすいので、
胃腸の弱い方や、食べすぎたり消化不良をおこしやすい方はやめておいたほうが
いいでしょう。
湿度が高い日本では、余分な水分が溜まり易く、それがさまざまな病気のモトと
なってしまいます。
気をつけてくださいね!

さて、次はヨーグルトです。

長寿食として有名なヨーグルト。
牛乳を乳酸菌発酵させたもので、整腸作用があり、新陳代謝を促すために、
老化防止、美肌作用にもつながります。
発酵食品ということで、便秘がちな方はよく食べておられるのではないでしょうか。
ただし、要注意です。
普段から食欲旺盛で食べすぎてる方の便秘には確かに効きますが、
体力がなく、冷え症もある、という方の便秘にはよくないのです。
便秘にも原因がいくつかあるのですね。

発酵しているので、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしちゃう「乳糖不耐症」の方も、
少し安心です。
乳糖が乳酸に分解されているため、牛乳よりは胃腸に優しいのです。
それでも、冷え症の方にはオススメできません。
そして、高血圧で一部の降圧剤を飲んでおられる方は同時に食べると危ないので、
注意が必要です。
漢方的には、「陰虚」傾向のある方にはいいですね。
ですから、食べてもよいのは、食べすぎ傾向の方と「陰虚」傾向の方、
ということになります。
その他の方はやっぱり控えたほうがよいでしょう。

発酵食品なら、日本には伝統の「ぬか漬け」があります!
こちらのほうが私たちのお腹にはフィットするんです。
私たちは無理にヨーグルトを食べ続けても「長寿」にはなりませんので、
それは期待しないでくださいね~(^_^;)

さて、次回は”豆乳”をとりあげます。
はたして、牛乳の代わりになるのでしょうか?!

それでは、また次号でお会いしましょう!


食養生-水(20080710)

2009-01-16 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

前回は健康に役立つ”茶外茶”をいくつか紹介しました。
今日はそれでもない飲み物のお話です。
だんだんタイトルから離れていきます(^_^;)

今日のテーマはズバリ、”水”です。

「エ~ッ ただの水ぅ~?! がっかりしちゃうわ」
なんて言わずにきいてくださいm(__)m

命あるものにとって一番大切なもの、それは”水”です。
体の60%以上を占め、生命維持に欠かせない水分。
体が常に要求しているのは”水”であって、味や色のついた水ではありません。
そういう意味で、究極的にはお茶やその他の飲料よりも、水に勝るものはないのです。

水は、こういう人は飲まないでください、という制限がありません。
もっとも、飲み過ぎたらだめですよ、という体質の方もいらっしゃいますが、
基本的に誰でもOKです。

みなさんの口に一番入る水といえば水道水ですね。
最近は水質汚染や臭いが気になり、ミネラルウォーターを利用される方や、
浄水器を通されるご家庭が多いでしょう。
ときどき水道水を沸騰させてから飲む方がいらっしゃいますが、そうすると
滅菌はされますが、酸素がなくなりますので、余りおすすめはできません。

ミネラルウォーターは体に必要なミネラルが含まれていますので、
きちっと品質管理されたものであればどなたでも飲んでいただけるでしょう。
ただし、かなりミネラルが濃いものは子どもさんの発育には適していないことが
あります。
便秘症や胆石のある方には朝食前に飲まれると効果的です。

アルカリイオン水は体内の老廃物を排出する働きがあるといわれますが、
効果は?です。
料理するときには素材のうまみを引き出す、或いは味をしみ込ませる作用が強いので、
だしをとるときや煮炊きに向いているといえるでしょう。
副産物として「アストリンゼン水」という「超酸化水」ができますが、
これは殺菌、美容効果が高いことで知られていますね。

漢方生薬のテキスト『和語本草綱目』を見ると50種以上の水が掲載されています。
春雨水、梅雨水、液雨水・・・。甘露、なんていうのも載っています。
春雨水を見てみると、立春の日の雨水、あるいは暁の露水とあり、
「夫婦それぞれ一盃飲んでから性交すると子どもができる」とあります。
立春はまだまだ先になってしまいますが、来年忘れずにトライしてみますか・・・。

それはさておき、力をこめておすすめするのは「陰陽水」なんです。

つくりかたを説明します。
まず、コップに沸かしたお湯を半分入れます。
その後、冷たいお水を半分入れます。
そして、よく混ぜて、できあがり。
これだけです。
熱いお湯は陽、冷たいお水は陰ですから、陰陽がバランスよく配合、
“和”された飲み物なんですね。
ですから、身体の陰陽を整えてくれます。
お腹の調子をよくして消化不良を助けたり、解毒作用もあるんです。
陰陽のバランスをくずして体調が悪くなっておられる方、
そのせいでなかなか赤ちゃんを授かることができないでいる方、
「陰陽水」のよさを知ってください。
こんなに簡単で安上がりなのに、こんなに体にいい飲み物はありません。
治療院でゲストにお水をお出しするときはかならず「陰陽水」です。
みなさんも、ぜひご自宅で「陰陽水」を飲んでみませんか?

暑い季節にナマあたたかい水なんて! って敬遠されるかもしれません。
でも、暑いからこそ、冷たいものではなく、あたたかいものを飲むのが
体にいいのです。
氷を入れたり冷蔵庫から出したての冷えた飲料を飲むと、一気に胃が冷やされます。
驚いた胃は急激に熱を持たせて身を守ろうとします。
そうすると前より熱くなるんです。
これは生理的な反応です。
ですから、熱いからといって冷たいものを飲むと逆効果なんですよ!
私は一年中熱いものを飲みますが、真夏でも暑くて寝れない! なんてことは
一切ありません。

汗をかくのでこまめに水分補給が必要な夏、常に「陰陽水」を摂っていると
夏バテもせず、胃腸の調子もよくなって元気に過ごせます。
夏を元気に乗り越えられたら、秋になって体調をくずすこともありませんよ(o^-‘)b
ただし、脾臓の働きが悪くて水分代謝がうまくいかない体質の方は、
水であろうとジュースであろうと飲み過ぎると体のなかであふれてしまいます。
ですから、水分摂取はほどほどにお願いします。

最初からこの「陰陽水」をみなさんにおすすめしたくて飲み物シリーズを
始めたんですよ、実は。
どんな健康茶や栄養ドリンクよりも勝る「陰陽水」。
“水”は”五行(ごぎょう)”の大事な一要素。
人間のモトです。
大事にしたいですね♪

いかがでしたか。
ご自宅でちょっとのどが渇いたな、というとき、冷蔵庫を開ける前にやかんで
少量の水を沸かしましょう。
ちょっとだとすぐに沸騰します。
そして普通の水を加えて飲みましょう。
順番が大切ですよ。まずはお湯、それからお水、ですからね!
順番が逆になっては逆効果です。
このルールだけは守ってくださいね~

次回は”乳”製品を紹介します。
それでは、また次号でお会いしましょう!


食養生-お茶4(20080703)

2009-01-14 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

前回はダイエットにいいというウーロン茶やプーアル茶、そして花茶をいくつか
紹介しました。

今回はカフェインレスなので安心! 個性豊かな飲み物をいくつか紹介しましょう。

★どくだみ茶★
既にピークは過ぎてしまいましたが、5~6月頃にカワイイ花をいっぱい咲かせて
いたドクダミ。
これの葉を摘んでよく洗って乾燥させ、煮出してお茶にします。
便通をよくする働きが強く、血行がよくなりますから、肌荒れが気になる方、
冷え症や肩こりの方にもよいですね。
イマ風に言えば、デトックス効果、なんですよ。
お茶としてだけでなく、お風呂に入れてもアトピーなど皮膚のトラブルにいいのです。

どくだみといえば、けっこう臭いがキツイのですが、乾燥させるとマシになります。
私が小学校1年生のとき、担任の先生が道端のドクダミをむしりとって、
クラスの子の鼻に押し込んで「いいにおいやろぉ~!」って大笑いしてたのを覚えて
います(^^)
今なら虐待?!
楽しい思い出です。

どくだみは漢方薬でも「十薬」という立派な生薬です。
「十種の薬の効能がある、万病に効く薬草」という意味があるんですよね。

妊娠中に飲むと色白の肌のきれいな赤ちゃんが生まれる、ということも聞いたことが
あります。
ただ、飲み過ぎは注意してくださいね。

★ルイボスティー★
南アフリカ産のマメ科の植物ルイボスのお茶です。
こちらは不妊症によいという評判で、けっこう飲まれている方も多いですね。
排卵障害のある方によいといわれてますが、身体を冷やす作用もあるので、飲み過ぎ
は禁物です。
アンチエイジング効果があるとのことです。
緑茶や紅茶などに含まれて入るタンニンは摂り過ぎると鉄分の吸収が悪くなるの
ですが、ルイボスティーはタンニン含有量が少なく、貧血ぎみの方にはよいかも
しれません。

★杜仲茶★
トチュウの樹皮は古くから不老長寿の強壮薬として利用されてきた生薬です。
他にも鎮痛、強壮、強精、利尿などの作用があります。
昔は貴族の強壮剤だったようですね。
葉の効能は血圧を下げる働き、肝機能の向上です。
他にも鎮痛、強壮、強精、利尿などの作用があります。
最近では内臓脂肪を減少させるとか、血管若返り効果がある、などの理由で
メタボリックシンドローム改善に効く! とブームになりました。
腰痛のある方、足の倦怠感がある方にもよいそうです。

★タンポポ茶★
野生のたんぽぽの根を焙煎したたんぽぽコーヒーとして知られています。
味はコーヒーというよりは濃い麦茶、という感じですけれども。
ミネラルが多く、ホルモンバランスを整えてくれるそうです。
中国では古来産婦の母乳を出す薬として利用されてきました。
血液浄化作用があるので、質のいいおっぱいができそうですよね。
どちらかというと、妊娠してから飲むのがおすすめなようです。

★はとむぎ茶★
ハトムギは漢方生薬ではヨクイニンといい、皮膚によい薬です。
シミや吹き出物、肌荒れなどのお肌のトラブルには非常に効果があります。
「おとなのニキビ」で悩んでおられる方にはおすすめですね。
ハトムギに含まれる蛋白質は新陳代謝を活発にするので、肌荒れを緩和してくれる
そうです。
特有の香ばしさがあり、おいしいお茶ですよね。
利尿作用があるので、むくみが気になる方にもよいでしょうし、
消炎鎮痛作用があるので、筋肉痛や神経痛にも効果があるそうです。

いかがでしたか。
ご自分に合ったお茶がみつかりましたか?
次回は”お茶”として飲む飲料以外の飲み物を紹介します。
それでは、また次号でお会いしましょう!


食養生-お茶3(20080626)

2009-01-13 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

前回は女性に人気の紅茶についてのお話でした。

今日はダイエット効果あり? ということで注目されているウーロン茶についてです。
中国茶の代表のようなお茶ですね。

「烏龍茶」と書くのですが、原産地は中国南部で、青茶という種類に属します。
25から80%くらいまで発酵させたお茶です。台湾産が有名ですね。
茶葉の色が黒々として、よじれた形が龍に似てる、というところから「烏龍」という
名前がついたそうです。
茶水の色が薄い緑色のものほど発酵が短く、飲むとまろやかで香りもよく、
緑茶に近い味わいです。
八割がた発酵させたものは茶水の色も濃い赤色や琥珀色になり、味も濃厚で
深い味わいですね。

この発酵の度合いによって寒熱の性質が変わり、80%に近ければ「平」性で、
20%に近ければ「涼」性になります。
ですので、胃腸の弱い方、冷え症の方には不向きなお茶になります。

では、どういう方に向いているのかといえば、肥満傾向があり、日ごろから脂っこい
食事をとることが多い方です。コレステロール値が高い方によいでしょう。
ただし、飲み過ぎはよくありませんので、1日3杯程度にしてくださいね。
ほかにも、高血圧の方、「陰去」体質の方にも基本的にはよいでしょう。

東洋医学的な効能としては、去痰消積といって、老廃物を除く作用があります。
ほかにも、消暑止渇という作用があり、暑気あたりをおさめ、渇きを解消します。
ですから夏の期間に飲むお茶として、緑茶よりもよいでしょう。

現代医学的には、上記のように高脂血症によく、抗ガン作用もあるそうです。
普段より脂っこいお料理を食べた後の一杯は、胃もたれを防ぐのでよいでしょう。

台湾産の烏龍茶は「凍頂烏龍茶」といって30%発酵されたものです。
茶葉が緑色で、玉状になっています。茶水は黄金色で、花のような香りがします。
コクがあって、とってもおいしいお茶です。

それでも巷でいわれるようなダイエット効果を期待して常飲するのは好ましくありま
せんので、おやめくださいね。

飲茶でおなじみのプーアル茶というお茶がありますが、こちらも減肥茶としての人気が
ありますね。これは種類は黒茶に属します。100%完全発酵のお茶です。
黒茶というのは、まず緑茶をつくり、その後茶葉を高温で湿度の高い場所に長期間
寝かせ、麹菌を使って発酵させるのです。その後また揉みこんで、乾燥させます。
そして何十年も保存すると、カビ臭さもなくなり、味がまろやかになっておいしい
お茶になります。
ワインと同じように古いものほど貴重で、何十年もかけて発酵させた極上品も
ありますよ。

ウーロン茶と同様、肥満傾向の方によいとされます。
健胃消滞、化痰減肥作用があります。
動物性脂肪の分解に役立つそうなので、脂っこい食事の後に飲むのに適します。
胃腸の弱い方、冷え症の方には向きませんのでご注意ください。
「陰去」体質の方も避けていただいたほうがよいでしょう。

淹れ方として、必ず最初に沸騰したお湯で洗い流してください。
その後沸かしたてのお湯を入れて5分ほど蒸らします。
数回淹れることができますよ。

中国茶つながりで花茶も紹介しておきましょう。
ジャスミン茶は緑茶3花1の割合で一緒に揉み込み、香りを移したものです。
ジャスミンの花は年に3回咲くのですが、盛夏に咲く「伏花」が最高級です。
蘇州のジャスミンティ「茉莉花茶(もりふぁちゃ)」が有名です。

東洋医学的には、安神作用が抜きん出ています。イライラを解消し、
精神を落ち着かせます。
ほかにも血行をよくしたり、目や頭の働きを回復させるのにも役立ちます。
現代医学的には、免疫力を高め、造血を促進する作用があるそうです。

もう一つ有名な花茶に菊花茶がありますが、これも緑茶に菊花を合わせたものです。
これは、菊には目のトラブルを解消する働きがあるため、視力の衰えや、
赤目に効くそうです。
肝臓に入って目の働きを改善するのです。風邪にもよいでしょう。
血圧降下や、狭心症の痛みをやわらげるのにもいいそうですよ。

花茶の淹れ方ですが、ジャスミン茶は若干冷ましたお湯を入れて2,3分置きます。
菊花茶は、初めに茶葉を沸騰したお湯で洗い流してから沸かしたてのお湯を入れます。

最後に、ピルを飲まれている方、効果を低下させる恐れがあるので、服用前後4時間は
お茶全般を避けたほうがいいですね。
鉄欠乏精貧血になりやすい生理中の方、妊婦の方も飲まないほうがいいんですよ!

次回は「茶外茶」(茶樹の葉ではないお茶)についてです。
それでは、また次号でお会いしましょう!


食養生-お茶2(20080619)

2009-01-12 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の近藤琉水です(^^)

前回より馬場乾竹先生から受け継いでこちらのメルマガを執筆することになりました。

はりきゅうによる東洋医学的な不妊治療を受けておられる方(或いはこれから受診
される方)がご自宅でできる養生法を中心にお知らせしていこうと思いますので、
どうぞよろしくお願いします。

さて、前回お茶について少しお話しました。

毎日口にする飲み物ですから、定番のお茶が決まっているおうちも多いですよね。

テレビなどからの情報があふれてますから、○○茶がイイ! と聞けばすぐに取り
入れてみる方も多いのではないでしょうか。

でもね、やっぱりご自身の体質に合ったお茶を選んで飲んでいただくのが一番だと
思います。

漢方的な効能も知っていただいて、その時々の体の状態を考えてお茶を選択して
いただけると、なおイイ! ですね。

では、まずはポピュラーな”紅茶”から解説していきましょう。

紅茶は完熟したお茶の葉を完全発酵させたものです。

普通お茶は「寒」性のものが多いのですが、紅茶は「温」性です。
胃腸を温める働きがあるので、もともと胃腸が弱い方も安心して飲めるお茶です。
消化不良や下痢をしがち、血行が悪い、冷え症、という方に向いています。

けれども、高血圧だったり、東洋医学的にいう”陰虚”の体質の方には余りよく
ありません。
というのも、利尿作用がかなり強いのです。
体内の水を補っていかないといけないのに、利尿してしまってはいけませんよね。

そして、カフェインは心臓に負担をかけますので、血圧が高い方、心臓病や不整脈が
ある方は止めておきましょう。

漢方的な効能をもう少し詳しくみてみると、「醒脳明目」というのがあります。

醒脳明目というのは、視力を改善し、脳の集中力を高めるということです。
実際視力がよくなるかどうかは不明ですが、ストレスや疲労を解消してくれるので、
目も頭もスッキリするということでは、一日の疲れが出てくる午後のお茶にいいです。
眠気覚ましにはピッタリですね。

現代医学的に効能をみると、際立つのが抗菌作用です。
カテキンという成分によるもので、濃く入れた紅茶でうがいをすると風邪の予防に
いいそうですよ。

また、タンニンという成分は血栓を予防するそうです。
ただし、シュウ酸が多いので、鉄分などのミネラルの吸収に悪く、貧血の方は注意が
必要です。
紅茶好きの方ですと、一日に5杯も6杯も飲まれるようです。
そうするとビタミンB1の吸収も減ってしまい、アレルギーや食欲不振、疲れやすい
などの症状が出る恐れがあります。

イギリスのアフタヌーンティは有名ですが、ミルクと一緒にいただくので、
栄養素の消化吸収を邪魔しないそうなんですね。
インドではチャイといって砂糖たっぷりのミルクティが定番ですが、
これは栄養をとる目的もあるのです。
そして、インドの紅茶にはフッ素が多くて虫歯予防にもなるそうですよ。

紅茶というとイギリスが思い浮かぶのですが、発祥は中国です。
キーマンティというのは聞かれたことがあるかもしれませんね。ランの香りがする
そうです。
他にも、インドのダージリンや、スリランカのウバといった有名な紅茶もあり、
さまざまなフレーバーティも市販されていますから、香りを楽しみ、
リラックスしたいときにいろいろ試してみるといいですね。

意外な利用方法なんですが、髪の毛のリンスにも使えるんですよ。
髪をやわらげ、ツヤを出すそうです。
私はヘナ染めをするときにヘナ粉を溶かすのに使っています。

最後に、ピルを飲まれている方、効果を低下させる恐れがあるので、服用前後4時間は
お茶全般を避けたほうがいいですね。
鉄欠乏性貧血になりやすい生理中の方、妊婦の方も飲まないほうがいいんですよ!

いかがでしょう。「私は紅茶向き!」という方、いらっしゃいましたか?
あるいは、「私は紅茶じゃないほうがいいかも」という方もいらっしゃったかも
しれません。
どうぞご自身で判断していってくださいね。

次回はウーロン茶についてです。
では、また次号でお会いしましょう!


食養生-お茶1(20080612)

2009-01-10 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の馬場乾竹です。

今まで、”漢方・鍼灸で不妊治療! 大阪からの妊娠ブログ日記です”のメルマガを
書かせていただいて来たのですが、
最近、様々な理由で更新が滞っていました。

ですが、不妊でお悩みの皆さんにとっては、定期的に有益な情報発信があるのが
一番だと思います。

ですので、これから定期的にメルマガを配信していくため、担当を譲ることに
しました。

といっても、全然関係ない人に譲るのではなく、当院のキャストである
近藤ルミ先生に執筆をお願いします。

彼女は、女性の鍼灸師として、同性の気持ちにたって、治療やアドバイスを
行っており、当院の女性のゲストの方はほとんどの方が近藤先生の施術を
受けておられます。

ですので、そうした立場からみた東洋医学的な不妊治療に関して、
これから定期的にメルマガを配信していただくことが出来ると思いますので、
どうぞご期待下さい。

ということで、ここからは近藤先生に自己紹介をしていただこうと思います。

近藤先生、どうぞよろしくお願いします!

ハイ! ご紹介にあずかりました、近藤ルミです。はりきゅう師です。

馬場聖鍼堂にて、日々不妊治療に励んでおります。

なにぶん、自分自身が食いしん坊ですので、食養生の指導には力が入ります。

「人間、食べたものになる!」 というのは本当です。

ぜひ健康な体をつくる食べ物、妊娠しやすい体をつくる食べ物を知って、
毎日の食卓に取り入れてください。

一週間に一回のハリより、三度三度のお食事です!
(もちろん、ハリもプラスしていただけると、よりいいのですが♪)

そして、東洋医学的なエクササイズなども紹介していきます。
どうぞお楽しみに。

最近「お茶はどんなものを飲んだらいいのですか?」というご質問を受けましたので
初回の今日はお茶の話をしましょう。

不妊症の方は冷え症の方が非常に多いのですが、
そういう方は”陽気”が足らないので、補ってあげる必要があります。

一日に必ず何度か飲むお茶でその陽気を補いましょう。

一番いいのは「三年番茶」といわれる、3年以上生育したお茶の葉を焙煎した
お茶です。
通常のお茶は”寒性”のものが多く、冷え症の方にはおすすめできないのですが、
“温性”の番茶か紅茶がよいのです。
でも紅茶はカフェインが多いことや、飲み過ぎると貧血になりやすいため、
できれば避けたいですね。
番茶は血液をきれいにし、新陳代謝をよくしてくれます。

この番茶を使った飲み物をひとつ紹介しましょう。

☆梅しょう番茶☆
低血圧で朝起きられない、貧血、冷え症、ひどく疲れたとき、などにピッタリです。

お湯のみに梅干を入れて、おはしでつぶします。
しょうがの絞り汁2,3滴を入れます。
しょうゆ小さじ1~2杯を入れます。
沸かしたての番茶を注いで混ぜる。

しょっぱそうですが、意外とそうでもないんですよ。
ほんとに疲れが取れますから、一度試してみてくださいね。
とくに疲れがたまったときは、しょうがの絞り汁ではなくおろししょうがを
そのまま入れたり、しょうゆを多めに入れるといいのです。

緑茶や抹茶、ウーロン茶は体を冷やすので、できたら避けてくださいね。
(あったかくして飲んでも同じですよ!)
ただし、気が上りやすい方にはのぼせている気を降ろす作用があるので
向いています。糖尿ぎみの方にはお抹茶がとくにいいですね。

いかがでしょう。身近なお茶ですが、だからこそ、体質に合ったものを
毎日飲んでいただきたいものです。

それでは、また次回、お会いしましょう!


漢方・鍼灸で不妊治療! 大阪からの妊娠ブログ日記です(20080405)

2009-01-09 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の馬場乾竹です。

現在、このメルマガでは数号にわたって、
東洋医学的な不妊症について説明させていただいています。

前回は、男性不妊の原因のひとつである陰虚火旺の不射精について
説明させていただきました。

そして、今回は、男性不妊の説明の続きとして、
気滞血おの不射精について説明させていただきます。

その前に、何度もお伝えしていることですが、
不妊症とひと言で言っても原因が色々とあります。

西洋医学でも様々な原因があり、それに対する治療を行うように、
東洋医学でも、その原因を追及していって
あなたにピッタリの治療を行うことで、妊娠できる身体に持っていきます。

そのためには、まず自分自身がどういう身体なのか、
しっかりと把握する必要がありますよね。

しばらくこのメルマガを読み続けていただいて、
自分自身の身体のことを当てはめて考えてみてくださいね。

ということで、今回の内容、男性不妊の原因
気滞血おの不射精についてです。

まず、不射精についてですが、一般的には成功しても射精できないことを指しますが、
無精子症などもこれに入ってくると思われます。

そして、気滞血おの不射精は、色々な病症の経過が長引いたために
気の流れが悪くなり、身体にいらない血が停滞して、
気滞血瘀が生じ、お血(身体にとっていらない血)が
精道を阻滞して精液の排出が出来なくなって発生します。

症状としては、陰部の張った痛み。

胸苦しかったり、怒りっぽくなったりなどの症候を伴います。

そして、治療は活血化おを行います。

つまり、お血を身体から出してしまう治療法を行います。

以上で、東洋医学的な不妊症に関しては全て説明させていただきました。

ただし、今まで説明させていただいた女性不妊の原因や男性不妊の原因は
あくまで主立ったものだけです。

実際には、他の原因で不妊になっていたり、
二つ三つの原因が複合的に絡み合っている場合も多くあります。

その辺りのことは、専門の鍼灸師の先生に相談して下さいね。

よろしくお願いします。

それでは、また次回、お会いしましょう!


漢方・鍼灸で不妊治療! 大阪からの妊娠ブログ日記です(20080405)

2009-01-08 [記事URL]

こんにちは、はりきゅう師の馬場乾竹です。

現在、このメルマガでは数号にわたって、
東洋医学的な不妊症について説明させていただいています。

前回は、男性不妊の原因のひとつである沈寒痼疾の精液清冷について
説明させていただきました。

そして、今回は、男性不妊の説明の続きとして、
陰虚火旺の不射精について説明させていただきます。

その前に、何度もお伝えしていることですが、
不妊症とひと言で言っても原因が色々とあります。

西洋医学でも様々な原因があり、それに対する治療を行うように、
東洋医学でも、その原因を追及していって
あなたにピッタリの治療を行うことで、妊娠できる身体に持っていきます。

そのためには、まず自分自身がどういう身体なのか、
しっかりと把握する必要がありますよね。

しばらくこのメルマガを読み続けていただいて、
自分自身の身体のことを当てはめて考えてみてくださいね。

ということで、今回の内容、男性不妊の原因
陰虚火旺の不射精についてです。

まず、不射精についてですが、一般的には成功しても射精できないことを指しますが、
無精子症などもこれに入ってくると思われます。

そして、陰虚火旺の不射精とは、
腎陰が消耗して陰虚火旺となり相火が妄動したために発生するものです。

つまり、身体を養い冷やす働きが弱ってしまい、
身体の中にいらない熱が発生し、それが影響して起こるものです。

症状としては、勃起しやすく、甚だしければ長期間勃起が続いたりします。

また、夢精・滑精などが起こり、尿が濃かったり、口の乾きなどがあります。

そして、治療は滋陰瀉火を行います。

つまり、弱っているところを助けて、いらない熱を抜きます。

ということで、今回は、陰虚火旺の不射精について説明させていただきました。

次回は、男性不妊の原因の三つめ、
気滞血オの不射精について説明させていただきますので、ご期待下さい。


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